遼多はそれまで口を開かなかった桑原に、声をかけた。 しかも、浅海が好きかどうか。 「ちょっと待てよ。桑原は浅海が好きなんだろ? 浅海にキスした時、そう言ってたじゃん」 この話は、遼多にもした。 だから桑原の気持ちは知ってるはずなのに。 戸惑ってる俺に、桑原は言い放った。 「別に、好きじゃないっすよ?」 「…は?」 好きじゃない…? 浅海を好きじゃないって言ったのか?