後ろから裄に抱きついた。


「浅海? 寝てなきゃ」


心配する裄も無視して、あたしは呟いた。


「好き」

「え?」

「大好き」


言いたかった、あたしの気持ち。

裄は言ってくれたのに、あたしは言ってなかったから。


「俺も、好きだから」


そう言うと

あたしの手を離して振り返った。

そしてあたしのおでこにキスをした。


「…口がいい」


そう言うあたしに応えるように、

唇にもキスを落とした。