翌日、熱は下がり、寒気もなくなっていた。
「おはよ。顔色戻ったね」
「うん。なんかスッキリした」
その後、母からの質問攻撃が始まったのは言うまでもない…
「先生とは何処で出会ったん?」
「いつから、付き合ってるん?」
「結婚はいつ?」
「家族構成は?」
「長男?」などなど…
よくもまぁ、そんな質問が出てくるわ…
「ちゃんと説明するけど、私は、磯田さんとは付き合ってません。それに、出会ったのは、この前の土曜日のバレーボール。数日しか経ってません。だから、何にも知らへんの!」
母は、磯田さんを彼氏だと思っていたらしく、彼氏ではないと知って落胆していた。
「玉の輿やのに…」
そんなに気軽に言わないでと思う。
母は、きっと樹の存在を知らない。
その日は、病み上がりで、本調子ではないけど、いつも通りに会社に行った。
昨日はお休みだった、蛍さんと進藤さんは、今日から一週間、オーストラリアに新婚旅行だそうだ。
お土産に期待。
「ちなっちゃん、おはよう」
「羽田さん、おはようございます」
「昨日、体調良くなかったんやろ?」
羽田さんは、心配そうに聞いてきた。
「はい。帰ったら、熱出たんで病院行きました」
「なら、安心」
「今は、スッキリしてます」
羽田さんは、いつも心配してくれる。
今日は、金曜日で明日は休みだから、気合を入れて仕事しよ!
最近ゆっくり出来てないな…
今日は、仕事終わったら家に直行しよ。

