バイクはあたしの元で、ピタリと止まる。


「お前は、どこに向ってんだよ」


なんて飽きれた顔をしながらも、あたしに男は問う。


男の顔を見て、あたしは心の中でホッとする。


、、、来て、くれた。


「、、、わからない」


だって、あたしには未来に繋がる道がないから、、、


だから、どの道を歩いた所で、、、


決して、未来には繋がっていない。


哲也がそんなことを聞いていないのは、わかっている。


だけど、、、あたしは知りたい。


あたしが歩む道が、どこに向っているのか?


もし、、、


死へと向かっているならば、誰か、、、


その死への道の、、、近道を教えて欲しい。