荷造りをし終わった私のもとに大森剛が来た。 「遅え。」 文句をたらしている。 私は、私服に着替えたかったが、それ以上待てなさそうな彼の顔を見て止めた。 私が今まで使っていた着物は全て私の金で買ったもの。 だから、その着物も全て詰めた。