いじめーそれぞれの立場からー

りこちゃんがいない理由が分かったのは、修学旅行当日の夜だった。



「りこと同じ部屋なんか絶対面倒くさそうじゃん。わがままだし、文句多いし」



「りこも気に入らないことあるとすぐ怒るの、やめたほうがいいよね」


レナちゃんたちは…今度はりこちゃんを嫌うようになったのだ。

なんて、恐ろしい子たちなんだろう。


私をいじめるときだって…こうやって悪口から始まったんでしょ?!


でも、ここは同意するしかない。



「そうだね…」


あのときも。

同意しなきゃお前もあいつの仲間だって、まきちゃんをおどして私をいじめる仲間に加えたに違いない。


今度は私たちがりこちゃんをいじめるの?

そんなのやだ​───────