それにもしもの時、きっと彼なら何が何でもあたしや子供のために動いてくれる。

そういう人だ、那央は。


もやがいくらか取り払われて笑ってみせると、那央も穏やかに微笑んで、あたしの髪を撫でた。



「つーか、まず出来るかわかんねーもんな」

「うん、そうだね」

「よし。さっそくチャレンジするか」

「うん。…………へっ!?」



勢いで頷いてから、那央の言った意味に気付いて目を丸くするあたし。

すると、屈んだ那央があたしの膝の裏に片腕を回し、ひょいっと抱え上げた。



「わっ、ちょっ、何すんの!?」

「一緒に風呂入るんだよ」

「まだお湯溜めてないけど……!」

「身体洗いっこしてる間に溜まるだろ」



洗いっこって! 言い方は可愛いけど、やろうとしてることは可愛くない!


それに、チャレンジするってことは、その……避妊しないってことだもんね?

妊娠する可能性がかなり高くなるわけで、ここはもうその覚悟を決めないと!