臆病者達のボクシング奮闘記(第三話)

「次は森谷と片桐の番だ!」

 梅田に言われた二人はリングへ入っていく。

 一年生達は、健太の相手をするのは相沢だと思っていたので意外な表情をした。相沢は、まだ誰ともスパーリングをしていない。

 二年生達は相沢も含めて、何の疑問も無いような顔をしている。


 健太はリングへ入ってからも、ゆっくりながらシャドーボクシングを続けていた。