さて帰ろうかな、なんて思いながら教室を出たとき、後ろから呼ばれた。


「左京ちゃん!」


振り向くといたのは結菜。


...え、何の用だろ、私何かしたかな?


「何?」


出来るだけ優しく問いかける。


ほんとはプチパニック状態。


でも、そんな姿見せたら負けな気がするからあくまで平然を装う。


「話があるんだけど...
時間あるかな?」


「え...っと...」


チラッと詩音を見る。


「行ってきていいよ、
待ってるから...」


「え...」


詩音の意外な反応に驚いてると結菜が「じゃあ行こっか」なんて言い出して私はされるがままになった。


いつもの詩音なら、冷たく追い払ってただろうに...


明日にでも雨が降るかな...


そんなこと失礼なことを思いながら結菜に着いて行った。