ガラガラ、と音をさせ
「あ、俊兄」
「よお、わりいな、こんな朝早くから」
戸を開けた先にいたのは大学生の従兄弟の
土平 俊也(ツチヒラ トシヤ)、通称俊兄だった
俊兄は白い半袖のTシャツに黒の細身のパンツという、シンプルな格好
「ラブホ帰り?」
「おう」
「俊兄、いつか刺されるよ…」
ケロッと言ってのける俊兄にため息がでる
「て、そんなこと話に来たんじゃねえよ」
「うん?」
「お前、本当に店手放すのか?親父のやつ、びっくりしてオジサンとオバサンの墓の前で『兄さん!あの子は正気かい!?』って喚いてたんだぞ」
うわあ…