私は部屋を出ていこうとする。 すると、腕を掴まれたため、ふりかえる。 「どっか行こうぜ。」 「どっかって?」 「俺、自由に外出られなかったんだよ。 とりあえず、うまいもん食いたい。」 「……え、うん、いいよ。」 いつもの冷酷さは感じない、無邪気な笑顔で言われ、つい頷いてしまう。 「やった。」 「……準備したいんだけど、ちょっと、部屋から出ててくれる?」