そして今度は、立方体の箱を開けた。すると、驚きと感動を隠せないくらいのものが入っていた。






ダイヤモンドの指輪……。展示室にあったのと似てる……。


「……こっちは、さっきの美術館で買った。……立夏にバレないように……ね」


「ありが……とう……っ! ……なんか……泣きそう……」


「まだ泣くのは早いよ。……手、出して? 右手」


右手……??私は右手を健吾に差し出した。すると、健吾は薬指に指輪をはめた。そして、真剣な……まっすぐな瞳で私を見つめてきた。


「……立夏」


「……はい……」