「おはよ、梓、京子」



二人に挨拶をし返すと、満足そうにニッコリと笑う二人。



「今日は一段と暑いなー」
「ねー、ほんとほんと」



ガタガタとイスを鳴らしながら、前の席に自らの荷物を置いていく梓と京子。
この二人と席が近いのは嬉しい。

スクバから教科書やノートを取り出していく二人を見ながら、読みかけの本をまた開いた。



「ねぇ梓。そういえばさ、昨日の――――……」
「あ、それ見た見た!超怖かったぁ~!」



『怖かった』という単語が出てきたあたり、昨日TVでやっていた
心霊特集の話でもしているのだろうか。

まぁいいや、と縦に綴られた文字をつらつらと読んでいく。

本の世界。私が好きな世界。

読み進めていくうちに、時間も周りの音もシャットアウトされる。
二人の話し声も、段々と右から左へ抜けていく。


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作成中。

時間がないので、今日はここまで。