ずっと好きだった。それはずっと前に、互いに確認しあっていた事。


だけど、あの体育祭の日を、しかもこんな写真1枚のことを覚えていたなんて、本気で驚いてしまった。


だってあの頃は、片思いだとばかり思っていたから。


「私だって覚えてるよ。この写真以外にも。優もほら元カノで後輩の子と写真撮ってたよ。あの時は結構堪えたんだから」


私が強く覚えている出来事はこっちの方。


「ま、お互い様だったみたいだけど」


こうやって白状してみると、当時あんなに辛かったことも、今になれば可笑しいくらいの出来事。互いに好きだったのに、どんだけすれ違ってたんだって、笑い飛ばしたいくらい。


「ちょっと!私と奈々ちゃんの結婚報告の集まりなんだから、あんたたちの惚気はもうお腹いっぱいよ」


静かに飲んでいたのに、久しぶりに声を上げた真美。笑いながら、あんたたち見てると甘すぎて砂糖吐きそう、そこまで言われてしまった。


真美の声に他のみんなからも声を出して笑いだしてしまった。


「あっ!」


そんな中、弘樹が急に大きな声を上げた。何事かと、みんなの視線は一斉に弘樹へと集中する。


「ごめん、話戻しちゃうけどさ、体育科の奴って……あー、思い出した、小崎だろ小崎。あれは俺にも責任があるからな……」


優が言っていた相手の名前を自分では全く思い出せないでいたところで、弘樹が教えてくれた。けれど、名前を聞かされてもいまいちピンとはこない。


そんなことあったなってことは覚えているけど、結構曖昧な記憶だ。それよりも、優とのことばかりが思い出される。


そこまで考えて、ふと弘樹の言葉に引っ掛かった。





「責任って?」


そうだ、さっきはっきりと責任があると彼は言った。あれはどういう意味なのか。