高校生になって電車を利用しての登校になった。







「朝の電車ってこんなに混むのか…」





混むのは予想してたけど…これは想像以上だよーーー。









あたしの通う夏浦(なつうら)高校は霞駅から約五分という駅から近い高校で、それがここに行こうと思った一つの理由でもある。








とりあえず早く学校行ってクラスが知りたいな。








駅に着き早歩きで学校へ向かう。





学校に着いてとりあえず靴箱で配られているクラス表を見て自分のクラスを確認する。






2組か…





とりあえず1年2組に行こうっと。








「2組…2組…♪」







気持ちはルンルンで小走りで教室に向かったとき、






ドンッ!!!!!







誰かとぶつかってお互い倒れてしまった。







「うっわあああああ!ごめん!ごめん!大丈夫?????」






やばいどうしよう。ぶつかったの男子だし…

上履きの色、赤だから同じ1年だよなー。








『いってえ…。ってか!!!!大丈夫⁈』






え…?意外と怒ってない????









「あ、あたしは大丈夫だけど…ってああああ!手、擦りむいちゃってんじゃん!なにがそれで、『大丈夫??』だよー笑とりあえず絆創膏貼っておくからねー。」







そう言って彼の右の手のひらに絆創膏を貼った。








『ありがとう!あー、でもなー』





「ん???絆創膏足りなかった??」






『もっと可愛い絆創膏期待しちゃったー笑』







「はーーーー!心配して損したー。」







『うそうそ!ありがとな!とりあえず俺教室行くわ!』








「あー、うん!お大事にねー」










彼の名前もクラスも聞くことなく別れてしまった。






顔めっちゃかっこいいし、
笑った顔可愛かったし。




名前くらい聞いておけばよかったなー。







立ち上がったときにズキッと走る痛み。





膝には擦りむいた跡。血が少し出てる。






やっばーーー。他人の心配してる場合じゃなかったー。気づかなかった。






とりあえず教室に行ってから絆創膏貼ろーっと。