歌声は君へと




 ――――――。
 ――――………。



 疲れた。
 酷く、疲れたのだ。


 命を奪った。
 それは、復讐として。

 自分の大切な、妹の命を奪った連中への、復讐のために。





 いくつもの賊を退治しているうちに、自分が狙われるようにはなった。 

 別に、構わなかった。

 自分はもう、死んでいるようなものだから。




『お兄ちゃん、お兄ちゃんはお兄ちゃんの人生があるんだからね?私ばかりにあれこれしてばかりじゃ駄目よ』



 たった一人の、家族だったのに。




 血にまみれながら、追われた先に道はなかった。

 ああ、死ぬな。
 そう思ったのに…――――。



 心地よさを覚えて目を開けたら、そこで――――。

 


 微笑む、女神の姿を見た。





  * * *