だが、零夜が来なければ誰も千沙の見舞いには来ないことになる。 千沙の両親は、もう直ぐ死ぬ人間には用がないのか。仕事が忙しいとか理由をつけてお見舞いには来ない。 この事を零夜は知らない。 知った所で何もならないが……… 千沙は、その頃から少しずつ寂しいと感じるようになった。