私のはじめてを君に。




「ふふっ」


してやったり。


満足して横になる。


見慣れた千暁の部屋の天井。


少し笑って目を閉じた。


「やってくれたな、この野郎」


「わっ!?」


視界いっぱいに千暁の顔。


おでこに千暁の前髪があたる。


「ちょっ、起きてたなら言ってよ」


「うっせー変態」


「いつから起きてたの」


「さあ?いつでしょう?」


ムカつくー!


「ん」


押しつけられた千暁の唇。


「ぅ、ぁっ…!?」


外国の映画で見るような、濃厚なキス。


はじめてだ……


「っ……ぁ…ぅうん」


はっ、恥ずかしいっ……!!


なんなのこの声!


「ちょと千暁っ…!ストップ……」