私のはじめてを君に。




「あ、そういえば千暁、昨日悠希のプリン食べたでしょ?」


「は?」


あ。そうだった。


グミで忘れてた。


「なんで信一郎が知ってんだよ」


「悠希から泣きの電話が来たから」


やっぱり持つべきものは信一郎!


昨日電話しといて正解だった!


「悠希、信一郎を使うのやめろよ」


「私のプリン食べる千暁が悪いんでしょーっ!」


「だからって信一郎を巻き込むな」


「悠希の恨みは怖いんだからやめなよ」


「旨そうだったからー!」


「吐け!」


私が千暁の胸ぐらを掴んで、ガクガク揺するのを笑って見てる信一郎。


これが私たちの日常って感じ。


「ねぇ、前から思ってたんだけど……あんたたち当たり前のように言っててスルーしちゃうんだけど」