私のはじめてを君に。



千暁が心配って……


「心配されるほど成績不振じゃないんだけど」


「兄貴は昔っから悠希のこと心配しすぎなんだよな」


そう思うだろ?って、鋭い目が私を見下ろす。


「まあ、なにかと構ってくるよね」


思わず漏れた苦笑い。


「まったく。俺は兄貴が心配だよ」


「私はそうちゃんが心配だよ」


「俺?俺は心配されるようなことねぇよ」


だろうね。


「来年からは悠希の後輩だから」


「同じとこなんだ?」


「判定だって、もうS判定」


「だったらもっと上に行けばいいのに」


「ほっとけ」


ベッと舌を出す。


「千暁に似てきたね」


「あんなヘタレと一緒にすんな」