私のはじめてを君に。




棚の間から顔を出す。


「これ」


千暁が手にしてるのは茶色でシンプルながら、下のほうに熊の尻尾みたいな丸いポンポンがついてる。


千暁って時々かわいいもの好むんだよね。


なんなんだか。


「かわいいっしょ?」


「うん」


リュックを見て、満足そうに笑ってレジに向かっていく。


私もラッピングが終わったプレゼントを受け取ってお店を出た。


「なんか食ってくか」


甘いもの食べたいな。


「なんかあま……あっ 」


でもラーメンも食べたい。


豚骨ラーメン。


「あっ、の続きは?なに食べたいの?」


「豚骨ラーメン」


「ははっ」


なぜか笑いだす千暁。