私のはじめてを君に。




「あ、うん」


立ち上がった千暁。


「お邪魔しました、悠希お借りします」


「いえいえ、また来てね。気をつけて行ってらっしゃい」


「そんな改まらなくてもいいのに」


ニコニコ笑う私の両親にペコッと頭を下げて玄関に向かう。


「お父さん、お母さん、行ってきます!」


「行ってらっしゃい」


「気をつけてね」


二人に手を振って千暁を追いかける。





「プレゼント、決まったの?」


「あぁ…だいたい俺のお下がりで済むから特に欲しいものないって言われた」


たいちゃん…!


なんていい子……!


「悠希はなにがいいと思う?」


「たいちゃん昔からあんまり物欲がないからねぇ…」