はぁ?
妹とか姉ならまだしも弟って!
「なんで弟?せめてお姉ちゃんにしてよ」
「俺よりガキっぽいからだよ」
テニスのラケットを背負って立ち上がった千暁。
「なにしてんだよ?着いたのに降りねーの? おねーちゃん」
私の頭に手を置いてニヤッと笑った。
むっ……むかつく!
先に降りていった千暁を小走りで追いかけた。
「もうっ!そうやって馬鹿にして!」
「ははっ」
ピッと定期を翳して改札をすり抜ける。
「私彼氏作るからね!」
「は?」
「寂しいって思ったときには手遅れなんだからね!」
ヘヘン!と胸を張って笑う。
「は……え?彼氏なんかできると思ってんの?誰か当てあんの?」