「あ?……ネコ」


猫?


猫なんていな…い…よね?


「ギャーギャーうるさくて ちっさい猫」


私の頭に手を置いて 髪の毛をガシガシした。


千暁の携帯に耳を寄せる。


カップルの会話を盗み聞きなんていけないけど、ここで電話する千暁が悪い。


『名前は?』


「……ゆー」


は!?


違う違う!


確かに千暁のうちでは猫を飼ってる。


でも名前は"ルー"でしょ!


(名前はゆーき)


いたずらっ子みたいな顔して携帯を離して小声で呟く。




誤解を招くのを防ぐためにもう一度、言います。


私とこいつ千暁は、ただの幼なじみです。


た!だ!の!幼なじみ。


なんだかイケナイことしてる気分だよ……。