「千暁…これから帰る?」
「帰るよ」
「一緒に帰っても、いい?」
っ……
言ってしまった…………
今年1年分の勇気振り絞ったよ……
千暁、どんな顔してんのかな……
チラッと見る。
うわぁ、無表情……
「すぐ荷物取ってくる!」
パアッと笑顔に変わり、校舎に走っていった。
私は緩むほっぺを抑えることができないまま、生徒玄関で雨宿りして待つ。
久しぶりの千暁。
「ふふっ…」
気持ち悪いかな、私。
「悠希!!!」
大好きな千暁の声に、私は笑顔で振り返った。
「千暁っ、帰ろ」
どちらからともなく、手を握った。

