「田中先生、倉野です」
なるべく腰を低く、面倒なことを言われないように。
「はい、すみません、以後気をつけます」
「よろしい。では反省文を持ってきなさい」
!?
反省文!?
面倒なこと、言われてしまった。
仕方なく教室に戻り、渡された3枚の原稿用紙を埋めるべくシャーペンを走らせる。
刻々と過ぎていく時間。
暗くなってくる空。
なんで、こんな日に。
帰ってしまったであろう那子、信一郎、桜、そして千暁の席。
カラオケ行ったのかな。
……私も連れてってほしかった。
って、連れてってもらえるわけないじゃない。
今は携帯返してもらうために反省文を……