私のはじめてを君に。



ブワッと込み上げた涙。


慌てて両手で顔を隠して千暁の部屋から飛び出した。









馬鹿だ、私。


千暁が、私のこと好きだなんて、そんなはずないじゃない。


…………………………どっか出掛けよ。


このまま一人映画でも行こうか。


携帯は放り投げて、小さなバッグにお財布だけ詰め込んで遠くの映画館に向かった。





最寄り駅から、乗り換えること3回。


人の少ない映画館にやってきた。


ドリンクとキャラメルポップコーンを買ってしまった自分を恨みつつ、シアターに入る。


公開して大分時間のたった、恋愛映画。


人はまばらで私と、3組のカップル、そして女同士の2人組が2組。