私のはじめてを君に。



だけど……警戒心丸出し。


うぅ…寂しい…。


「あはは……ごめん、こいつら警戒心強いんだ」


「はい…」


そのなかの1匹。


黒が混ざったトライカラーのシェルティーがゆっくりと私に近づいてきた。


「……名前はルー」


えっ


「ルー、ちゃん?」


「そう」


私の匂いを嗅いで、少し警戒心を解いてくれたのか尻尾を振りながらピタッとくっついてきた。


「かわいい~っ」


「出掛けようか」


渡されたリードを受け取り、ルーちゃんの首輪にくくりつける。


「散歩コースでいい?」


「はいっ」


腰に小さなポーチをぶら下げた先輩を追いかける。


「ルーちゃん」