あれ?


千暁関係の話をされると思ったのに、違った?


まぁ……いいんだけど。






放課後、桜の左足と私の右足を手拭いで縛っていると、桜が口を開いた。


「千暁くんに、振られちゃった」


信一郎の言った通りだ!


「……千暁くん、なんか雰囲気かわったよね」


「…うん」


「悠希のせいだよ」


「…うん」


「悠希は本当に百瀬先輩が好きなの?」


「…うん」


好きだよ。


一緒にいて楽しいし。


「千暁くんのことは、好きじゃないの?」


「千暁への好きとは、違うのかも」


「……千暁くん以上に悠希のこと理解してる男の子は他にいないと思うんだけど」