私のはじめてを君に。



「久しぶり、悠希ちゃん」


「お久しぶりです」


ニコニコ笑う千暁パパ。


本当に、この親子は目が似てない。


「悠希はこっちだよ!」


たいちゃんに呼ばれ、千暁パパと離れて子供用にと準備された大きい鉄板を囲む。


子供用にされてる大きい鉄板は千暁家の。


大人用にされてる小さい鉄板はうちの。


「さっきぶり」


ヘアバンドで髪の毛を全部アップにしてる千暁。


「おう」


タンクトップとスウェットはいつもの焼き肉スタイル。


「そうちゃんは久しぶり」


「……久しぶり」


会うたびにどんどん声が低くなって千暁に似ていくそうちゃん。


「お前なぁ、悠希にまで反抗期すんなよ」


「うっせぇ」