私のはじめてを君に。



「あれ、千暁は?」


登校してきた信一郎が、空いた私の隣の席を見て言う。


「今日は休みだって、千暁ママが言ってた」


「そっか、千暁が風邪引くなんていつ以来?」


「えっと……中学2年、くらいかな?」


「あ、悠希と共倒れしたときの」


「ははは……千暁ママはあんまり心配してなさそうだったよ」


「おばさん、なにげ酷いよね」


「ね。放課後行くけど信一郎も行く?」


「あー、俺今日用事あるから適当にお大事にって言っといて」


「うん、適当に言っとくね」


信一郎とダラダラ喋っていると、桜が近づいてきた。


「あ、桜。今日千暁休みだって」


「ううん、悠希に話があるの」


「私?」


「うん、今いい?」