そんな私たちを見て、先生がフフと笑う。
「じゃあ、先生、ありがとうございました」
「はーい、気を付けてね」
保健室を出ると、千暁は私が帰ることを伝えるためにグラウンドに向かった。
私は千暁に言われた通り、更衣室で着替え、生徒玄関で千暁を待つ。
「ん、お待たせ」
「あっ」
自分の鞄と、私のリュックまで持ってきてくれた。
「ごめん、ありがと」
リュックをもらおうと、手を伸ばすけどヒョイとかわされた。
「いいよ、俺が持ってく」
「えっ、いいよ、持てる!」
「大丈夫だっつーの!ほら、帰んぞ」
「あっ、うん、ありがと」
「ん」
「ん?」

