「してないと思うよ、派手に転んだの悠希だけだったし」
「そっか、それならよかった」
「倉野さん、足出して」
「はい」
うわばきを脱いで足首を出す。
うわ、変な色してる。
「あら、二人三脚ね?足が布で擦れて血が出ちゃってる」
「えっ」
「頑張りすぎなんじゃない?」
クルクルと包帯を巻きながら先生が言う。
「2、3日大人しくしてれば大丈夫よ。今日はもう帰りなさい?」
「あ……ハイ」
「よしっ!これで大丈夫」
包帯グルグルの足首。
大袈裟な…
「じゃ、帰るか」
「えっ、千暁も?」
「あぁ、帰るよ」
「………私の為なんだったら、大丈夫だよ?」
「疲れたから帰るんだよ」

