私のはじめてを君に。



鉄板を準備してるお母さんにさっきまでたいちゃんに持ってもらってた袋を渡す。


「ありがとう、今回はしっかり割り勘した?」


「ばっちりだよ」


「うん、完璧。着替えておいで 」


階段を登って2階の私の部屋。


制服を脱ぎ捨てハンガーに掛け、適当に着替える。


窓を開ければすぐに千暁の部屋の窓。


時々ここで夜中まで話したりする。


まぁ、よく千暁がベランダ飛び越えて会いに来ちゃって密会とかするけど。


Tシャツとショーパン。


うん、こんなもんでいいか。


髪の毛は邪魔だから全部まとめてお団子。


パタパタと階段を降りて庭に出る。


「あれっ」


大人の鉄板と子供たちの鉄板に別れてるのはいつものこと。


「千暁パパ!」


庭に千暁、そうちゃんとたいちゃん。


そして珍しく千暁パパがいた。