普通の顔してセクハラ発言をするこの男。
水瀬千暁。
そして私、倉野悠希。
もちろん私たちはそんなに青春を謳歌しているような関係じゃない。
こんな変態、タイプじゃないし。
「んで?なんの用?」
「いやぁ、今日もまな……ちょっ!ストップストップ!」
「なに?」
ギリギリと千暁の胸ぐらを掴む。
「今日放課後ラーメン行こうぜって言いに来た」
「はぁ?」
いつもは学校だろうと携帯にメッセージ寄越すくせに……
「なんで直接言ってくんの?」
「そんな嫌そうな顔すんなよ」
「いや、なんで?」
「悠希とお話ししたいなって思って!テヘ!」
かわいくないな。
まさに言葉に出来ない暴力。