私のはじめてを君に。




部活もやってないし、人見知りだし。


人の顔と名前覚えるの苦手なんだよね~。


「今年は松山先輩かな?」


「誰?」


「ほら、今水瀬と喋ってる」


「あ」


千暁を探せば、誰かと仲良く喋ってる。


けど、私は他のものを見つけた。



千暁の隣に……桜。


隣というか、千暁の陰に隠れるようにくっついている。


「桜、なにしてるんだろう」


「あ、ほんとだ、いたんだ」


二人三脚、やらないのかな?



「コラ、真面目にやりなさい」


後頭部をベシ、ベシと那子と二人、叩かれる。


「いたっ」


「うわっ」


「いたいよ、信一郎」


「二人とも、練習は?」


背後から私の隣に移動した信一郎が汗を拭いながら言う。