「で……どこに行くの?私聞かされてないんだ」


「千暁……昨日言えって俺言ったよね?」


「俺が言うって言うからあんたに任せたのに」


「だって……!」


耳まで赤くなった千暁が口元を手の甲で隠しながら反論しようとするも、なぜか黙る。


「もう!なんで私だけ除け者なの!」


酷いよみんな!


「千暁が私に伝え忘れたことはもういいからどこ行くのか教えてよ!」


「ケーキ屋さんだよ」


隣の那子がどや顔で笑う。


「悠希が行きたがってた、ケーキ屋さん」


「那子がどうしても行きたいんだって」


「それはもうウザいくらいにな」


「ウザいってなによー!だいたい、二人だってノリノリだったじゃない!」