そりゃあ逃げたくなりますよ!
「ぷはっ…」
やっと唇が離れて、深く息を吸い込む。
「っひぁっ!ちょっと……」
耳をなめられるのは2度目。
慣れるわけない。
「ちぅっ…」
「悠希……」
掠れた声が耳元で名前を呼ぶ。
ギュッと指に絡みつく千暁の長くて太い指。
「なっ……ふぅっ」
なに……この感じ…
お腹の奥がムズムズする……
「っ…はぁっ……」
思わず千暁の指を強く握りかえす。
「…………悠希」
「千暁っ」
体が熱くなってウズウズする。
「千暁っ…わたしっ……」
風邪をひいて熱でもあるのかもしれない。
「悠希」
千暁がゆっくりと頭を撫でてくれるから安心して、空いた片手で千暁のほっぺに触れた。