デートから数日後。


寝る前にベッドでゴロゴロしていると、コンコンと音がした。


「?……あ、千暁」


ベランダに窓をノックする千暁がいる。


「どうしたっ」


窓を開けて、どうしたの?って聞こうとしたのに。


「っちょ」


千暁の整った顔が目の前にあった。


「ちあっ…」


「舌噛む」


相変わらずキスに対して全く抵抗がない。


背中にまわった千暁の腕が、グッと私の体を千暁に密着させる。


「ねっ、あ」


ドサッとベッドに倒れ込んで、ひたすら唇を重ね合わせる千暁。


「どしたのっ」


「……悠希、逃げんな」


逃れようとする私をさらにきつく抱き締める。