私のはじめてを君に。


「あ、見て先輩、足長い」


「足じゃなくて触手ね」


え……


「うわぁ、これ頭でっかち」


「それは傘……」


あ……


「……お恥ずかしい」


両手で顔を覆う。


馬鹿がバレちゃう……


「もう黙るね」


「え、いいよ、おもしろいから」


「……」


百瀬先輩が苛めるよぅ、とクラゲの水槽に呟く。


フワリフワリと動きながら水槽のなかを右往左往。


手と目とかあったら可愛いだろうに。


「今なに考えてる?」


「え……やだ」


「言っちゃってよ笑わないから」


「普通笑わないから」


「いいから、ほら」


耳に手をあてて、聞く体勢。


「……手と目があったら可愛いだろうな、って」


「ぶはっ」