「すいませんっ!お待たせしました?」
「5分遅刻」
ピシッと私のおでこにデコピンを決める百瀬先輩。
まあ、痛くはないんだけど。
「すみません~っ」
前期末のレポート提出やら試験やらをクリアしたらしい百瀬先輩とデートの日。
今日着ようと思ってたシフォンワンピを着てみてシミを発見し、出発直前に着替えて遅刻という痛恨のミス。
待ち合わせは私の家の最寄り駅。
「百瀬先輩っ、お元気でした?」
「元気元気」
笑ってるけど、なんだか痩せたような気がする。
やっぱり大学って大変なのかな。
「悠希ちゃんは……元気そうだね」
「元気ですよっ」
「変わんないなぁ」