「弱くないし。渚が余計なことしてくれたからむかついてるだけ。……なんのためにぼっちしてると思ってんの?渚が傍に寄ってくると嫌でも目立つようになるから大迷惑なんですけど?」
「おまえの『ぼっち』って、おまえの趣味っつぅか擬態つぅか、そういうのだもんな。ガチでハブられてんじゃなくて、自分からそう仕向けてそういう状況たのしんでやがるだけだし」
---------あたしのことで、わかったような口きくな。
「そういうおまえがたかが俺と同じ班になったってことくらいで、ここまで不機嫌になるとか思わなかった。……大抵のことは受け流せるようなヤツが余裕なくしてる顔って、やっぱたのしいわ」
渚はあたしが苛立てば苛立つほど、たのしげな顔をする。
癪に障ってしょうがない。
むしゃくしゃをぶつけるように、立ち上がって今度はあたしが渚をフローリングに引き倒した。
ハナから抵抗する気なんてないらしく、あおむけに倒れこんだ渚はくちびるの端っこを吊り上げて笑う。
その顔がざわついた神経にますます障って、渚に馬乗りになって、噛み付くようにくちびるを押し当てて。
実際渚の下くちびるに歯を立てて噛みついてやりながらめちゃくちゃなキスをする。
渚はただキスを受け入れることをたのしむようにされるがままでいて、けどしばらくすると「やられっぱなしでいられるか」とでも言うように、あたしの首の裏側に手を差し込んで髪の毛ごと鷲掴みにして引き寄せてくる。
舌が絡んで汚い音が立って。
ときどき歯と歯がガチガチぶつかるのもおかまいなしに食い合うみたいなキスを続ける。


