可愛げのないあたしと、キスフレンドなあいつ。


あたしは常に若作りのことばかり考えてるババアのことが恥ずかしくてしょうがなかったけど。

聖人にいずれ見捨てられるかもしれない可能性に気付いて以来、ババアがいつも病的に容姿の衰えを気にする気持ちが、すこしだけわかるような気がした。

あたしは自分の顔を気にするようになったけど、気にすればするほど自分がどんな顔をしているのか、鏡に映してもよく分わからなくなってしまった。






今朝メイクしてるときに鏡をじっと覗き込んで、ひさしぶりにまともに自分の顔を見たけど。

中学生のときと何が変わっているのか、やっぱ自分じゃあまりよく分からなかった。



でも高校生になってしまったこの顔は、きっと以前の『ピーク』だったあたしを知るヤツから見たら『劣化しきってる』ようにしか見えないのだろう。



そのお粗末なはずのあたしの顔を、佐々木はまるで幸運にでも巡りあったような顔してじろじろ見てくる。



いくらメイクしてても、教室にいるときのあたしとブスさはたいして代らないと思うのに。佐々木はこの距離でもあたしが『根暗ぼっち』だとは気付かずに、ニヤニヤとデレデレの中間みたいな顔して笑ってる。



「今1人、だったりする?したら一緒に遊ばない?」


必死に話掛けてくる佐々木に、後ろから佐々木の仲間が「ササ、頑張れ」とか「マジ口説いてる。こいつ勇者じぇね?」「このコ、どう見ても彼氏持ちじゃん?」とか、茶化すような声を掛けてくる。


「うっせぇな、おまえらちょっと黙ってろよ!!……あ、ごめん。俺ら、怖くないから。心配しないでよ」


佐々木はあたしに必死にフォローみたいなことを言ってくる。