渚がぶつぶつ言うのも無理はない。
あたしが付けてるアンダーウェアは、見ただけで損した気分になるような代物だ。
上下はバラバラの不揃いで。
パンツは黒いヒップハングのスポーツタイプのだけど、ブラはレースがベージュとオレンジの中間みたいな、いかにもおばちゃん臭い色で。
何より致命的なのが形で、ハーフトップとブラの中間みたいな、どちらにもなりきれてないようなおばあちゃんの肌着みたいな形で、我ながらダサいの一言に尽きる。
女子高生でこんなの付けてるのはあたしくらいなはずだ。
「おまえン家、金持ちなんだろ?金余らせてるなら、おまえもっと自分に金掛けたら?」
「予備校とかめっちゃ金使ってるけど?」
「………じゃなくて。つかおまえほんとに女?股に俺と同じの付いてねぇよな?……美容院とか化粧とか服とか、かけようと思えば女はいくらでも金かけるとこあんだろ。おまえの場合、まずコレどうにかしろ。犯罪だろダサくて」
そういってまたばちん、ってやってくる。
「興味ないし」
「そんなんだからモテねぇんだよ」
「興味ねえ」
「…………もういいから。とりあえずこれ着てみろよ」
試着してほしいというより、これ以上ババアな下着は見るに耐えないとばかりに、渚が床に広がったワンピースを指差す。
渚が見てる前でワンピースにするりと体を通すと、渋い顔していた渚はすぐに相好を崩した。
「見ろ。言うほど悪くねーじゃん?」
そういって渚がどこかはしゃいだような顔でカーテンを開けた。


