愛なんてない









下着を付けずにスエットだけ着てバスルームから出たわたしは驚いた。


六畳間のコタツの上には、たくさんの料理が並んでたから。


カリカリのベーコンにスクランブルエッグ。それにチーズや白身魚のホットサンド。エビとアボガドのサラダ。手作りらしいコーンスープ。


美味しそうな匂いに釣られたか、クウとお腹が鳴った。


「おう、上がったか。飲み物はオレンジジュースでいいか?」


「あ、牛乳ありますか?」


「ああ、今出してやるから座ってろ」


京はそう言うとキッチンに戻って冷蔵庫を開けた。