愛なんてない







着ていた制服はいつの間にか全て脱がされてたから、わたしは一度スエットを着てバスルームに向かう。


昨夜を熱く幸せに感じていたほどに、今の冷たい床を踏みしめる孤独感との落差に、胸を引き裂かれそうな悲しみがよぎる。


忘れさせてと言ったのはわたしだし、京になにも求めないと思ったのもわたし。


だから、それ以上なにも期待しちゃいけない。


この時間が過ぎてわたしがアパートを出れば、京とわたしはただの先生と生徒。それだけなんだから……。