すると、京は上半身を起こしてまたわたしの頭を撫でた。


「よし、それじゃ待ってろ。うまいもん食わせてやる」


そう言ってから横に脱ぎ捨てたシャツとズボンを身につけ、キッチンに向かう。


冷蔵庫を開けたらしい音がして、ガチャガチャと物音が襖越しの和室に響いた。


「弥生、シャワーでも浴びとけよ」


襖が開いてひょっこりと京が顔を出したから、わたしはなんでと訊いた。


「お風呂なら昨日入ったでしょう」


そんなわたしの答えに、京はなぜかため息を着く。