わたしが小学生から家事を引き受けてたから、お兄ちゃんが申し訳ないと思ってた事も知ってる。


お兄ちゃんはいつもいつでもわたしを中心に考えて行動をしてくれた。


13歳離れた妹のわたしを育てるため、大学を退学してまで働いてくれたんだ。


だから、わたしはお兄ちゃんが幸せになって欲しいと願う。


お兄ちゃんを困らせたくなくて、今まで欲しいものがあっても寂しくても我慢してきた。


だから、わたしは大丈夫。


お兄ちゃんが幸せになれるように精一杯に努力しなきゃ。


わたしは以前から立てていた、ある計画に思いを馳せた。


大丈夫、お兄ちゃんはわたしの“学費のため”って理由をきっと疑ってない。


高校生になってから始めたバイトで貯めた金額は結構なものになっていた。

だからわたしは今日の学校帰りに寄ろうと、あるチラシをポケットにしのばせた。