制服を着込んでから、わたしは重大な事に気付いた。
カバンはどこに置いたっけ?
カバンのなかにケータイも財布も入ってる。いくら何でも置いていけない。
確か車から降りる時には手にしてたはず。
コタツのそば、バスルーム、台所、玄関。探してみたのに影も形もない。
どうして、と思う前に、どこからか聴き慣れた着信音が響いてきた。
わたしが一番気に入ってるアーティストのフレーズに引かれて歩くと、それは襖の向こう側から聴こえてた。
え、まさか相良先生がいる部屋にあるの?
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…