京子ちゃんには生まれつき心臓の欠陥があったのだ。 しかもかなり難しい手術が必要で、治すにはかなり莫大な費用がかかる。 そして定期的な手術を受けねば20歳まで生きられない。 京は、京子ちゃんを祖父に預ける決断を下した。 その方が京子ちゃんの幸せなのだと。 自分は薬代すら満足に払えない貧乏学生だ。 葵だとて俺に関わらねばもっと長生きできたはずだ。 そう考えて京は身を引き裂く想いで京子ちゃんと弥生さんを親元へ帰した。 ――そして。 京はそれ以来誰も好きにならなかった。